最終更新日 2023年2月5日 by タイランドピックス編集局
シーロムの概要
金融機関が本社を置くバンコクのウォール街
シーロム(英:Silom 泰:สีลม)とはタイ王国の首都バンコク最大の伝統的商業地区です。昼はビジネス街、夜は繁華街として2つの顔を合わせ持ち、MRTシーロム駅とBTSサラデーン駅とスカイウォークで連結しています。
隣接するサートーンと共に首都の金融センターとして機能しており、銀行、証券、保険会社など金融機関、監査法人、法律事務所がシーロムに本社を置き、バンコクのウォール街と呼ばれています。ここに本社ビルを置く企業には、最大手商業銀行バンコク銀行、タイ最大の財閥企業チャロンポカパン(CP)グループ、大手保険AIAタイランドなどが含まれます。
また、市内で最も活気に満ちたダイナミックなナイトライフセンターの1つであり、バンコクを訪れる観光客にとって必見のエリアです。また、アサンプション大聖堂やスリ・マハマリアマン寺院など、文化的に重要な建物が保存されています。
シーロムの語源はタイ語で”風車”を意味し、19世紀当初は農業貿易の中心地であり農地灌漑用の風車があったことに由来しています。この時代、ほとんどの都市生活は川岸で行われ、ヨーロッパの商船や使節を歓迎する賑やかな貿易地区でしたが、近代化に伴い農地は舗装され、その地域の新しいオフィスで働く何百人もの男女が住む住宅街のネットワークとなり現在に至ります。
古くからビジネス、金融、投資の中心として経済活動の中心を担ってきたシーロムですが、スクンビットエリアが開発されアソークやプルンチットなどがCBDとして存在感を増してからは少し影を潜めています。しかし、近年はランドマークのマハナコンタワーの開業やデュシット・セントラル・パークの再開発など、かつてのCBDとしての復権を取り戻すかのように話題のプロジェクトが目白押しです。
主要エリア
BTSサラデーン駅・MRTシーロム駅
賑やかなシーロムの駅はMRTシーロム駅とBTSサラデーン駅の2つがあり、それぞれスカイウォークで連結しています。主要エリアながらシーロム駅という名前の駅はないので、BTSラインだとサラデーン駅で降ります。
BTS駅直結の複合施設「セントラル シーロム・コンプレックス」はシーロム通りで唯一の大型デパートで重宝します。1階はイベント会場があり常に賑わっており、上階には日本食店、チェーンレストラン、クリニックなどが入っています。
シーロム通り
シーロム通りはバンコク都内で最も有名なビジネスストリートの一つです。ラマ4世通りとラチャダムリ通りと交わるサラデーン交差点の東端から、南のバンラック交差点まで続いています。このシーロム通りと並行して、南には近代的な建物が密集するサトーン通りが、北には飲食店が多い雑多なスラウォン通りがあります。
ラーマ4通り、ルンピニー公園と交差するシーロム通りの入口には、タイ初の5つ星ホテルとして1948年に開業した「デュシタニホテル」がありましたが、2020年に再開発のために取り壊されました。現在、ホテル事業のデュシタニグループとセントラルグループ傘下のセントラル・パタナが共同で大型複合施設「Dusit Central Park(ドゥーシットセントラルパーク)」を開発中です。ホテルに加えて、高級レジデンス、オフィスビル、公園が一体となった新プロジェクトが23年〜25年にかけて随時開業します。
シーロム通りの南側には古い高層オフィスビルが林立しています。
日系企業が多く入居するユナイテッドセンタービル、大手コングロマリット財閥CPグループのCPタワー、バンコク銀行本社ビル、栄養飲料大手のカラバオグループ本社ビルなど大手企業の拠点が集中しており、オフィスワーカーが行き交います。
1981年に建設されたバンコク銀行ビルはコンクリート高層ビルにモダニズムデザインを先駆的に適用した象徴的建築物です。
グループ総売上高7兆円を誇るタイ最大の民間企業CPグループの本社もここにあります。
シーロム通りを更に南へ進むと、主要なヒンズー教の礼拝所であるスリマリアマン寺院という文化財もあります。1827年にタミル人移民によって設立され、その影響もあってシーロムのチャルンクルン通りとの交差点付近にインディアンコミュニティが形成されており、独自の異国情緒が漂っています。
タニヤ通り
繁華街として有名なタニヤ通りは、古くから日系駐在員の夜の社交場として発展してきた経緯があり、カラオケ、ラウンジなどがひしめきます。コロナの影響で新陳代謝が進み、夜のお店がつぶれ、またランドマークであるタニヤビルが近代的に改装されたおかげで、随分と都会的な街並みへ変わりました。2023年現在はドンキや大手日本食レストランや焼肉屋、寿司店、ラーメン店などが集まる有数の日本食天国としての側面が強いです。
サラデーン通り
MRTシーロム駅からシーロム通りに出て一番初めにあるサラデーン通りは、小規模のホテル、カフェ、レストランなどが多く、平日はオフィスで働くサラリーマンやOLがランチをしに訪れます。夜は屋台が出ます。
2020年に開業したばかりの「ザ・コモンサラデーン(The Commons Saladaeng)」はシーロムの新たな憩いの広場です。トンロー店と同じく、階段の吹き抜けデザインが開放的なコミュニティモールで、お洒落な飲食店、バー、カフェスタンドが集まっています。
ラーマ4世通り
ラーマ4世通り沿いの34階建て高層オフィスタワー「アブドゥラヒム プレイス(Abdulrahim Place)」には日系大手のブリジストンや損保ジャパン、法律事務所、証券会社、コンサルティングファームなど一流外資系企業が入居しています。
すぐ隣にはHSBCタイ本社と38階建のオフィスタワー「U Chu Liang」があります。
【買】ショッピング
キングパワーマハナコン(King Power Mahanakhon)
2016年に開業の免税店大手キングパワーグループの名前を冠した78階建高層ビルです。1~4階はキングパワー免税店、23~73階は「リッツカールトン・レジデンス」に76-77階はバー&レストラン、最上階は地上314Mから見渡す360度パノラマビューが自慢の展望台とスカイウォークがある新名所です。
セントラル・シーロムコンプレックス(Central Silom Complex)
BTSサラデーン駅直結の複合型ショッピングセンターでチットロムにもあるタイデパートの老舗セントラルが入居しています。平日は近郊で働くオフィスワーカーで賑わいます。
シーロムビレッジ(Silom Village)
現在はレストラン兼ショップですが、もともとチーク材の建物群の一部でした。コロナの影響で全体的に廃れています。
ジュエリー・トレードセンター(Jewelry Trade Center)
宝石やその他のジュエリーの国際市場における最も重要な取引拠点です。個人も訪れ、日本人女性は宝石を買ってオリジナルのアクセサリーを作ったりします。
【遊】エンタメ
タニヤ通り
タニヤ通りと言えば、東南アジアでも最大級の日本人向け歓楽街としてその名を馳せており、カラオケ、クラブ、日本食店、ゴルフショップが集まっています。1970年頃より日本人の商社マンをはじめとする駐在員コミュニティが発展を下支えしてきました。タニヤという名前は元々の地主に因んでいます。コロナの影響や円安の影響を受けて、日本人の客足が減り閑散としています。
パッポン通り
パッポン通りはディスコやゴーゴーバーが集中する繁華街です。観光客が多く訪れるナイトバザールも有名です。ベトナム戦争の際にアメリカ軍兵士が休暇を楽しむために開発されたことを歴史があります。
【医】病院・クリニック
シーロムの外国人向け医療事情は良好です。日本語デスクがありタイ人富裕層御用達のBDMSグループの「BNH病院」、カトリック教会の非営利「バンコククリスチャン病院」など外国人ビジネスマンの医療需要に対応する総合病院が複数あります。また、ラチャダムリ通りへ出れば公立機関の「チュラロンコン王記念病院」も近いです。
【住】シーロムの居住環境・コンドミニアム
シーロムが提供するのは都市生活を気軽に体験できる利便性です。バンコクで歩いて通勤できることは最高の贅沢です。
北のラチャプラソン、南のチャロンクルン、東のスクンビット、西のヤワラート(中華街)を繋ぐ、新旧の金融・商業が出会う分岐点で、MRTシーロム駅、BTSサラデーン駅、BTSチョンノンシー駅など多くの駅があります。
シーロムは不動産投資にも魅力的なエリアと言えます。住宅需要が常に供給を上回ってり、この供給不足はシーロムの不動産を有利な投資の選択肢にする需要を維持するのに役立ちます。
シーロムのお部屋探し・投資物件選び!
オフィスもルンピニー公園も散歩圏内、都心の好環境を日常使いできる街です。CBDに住むという圧倒的な通勤利便性とステイタスをもたらしてくれます。シーロム・サトーン、プルンチット、チットロムなどに職場がある方にも最適の住環境しょう。
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