「TCCグループ」の解説|タイビバレッジを中核に置く新興コングロマリット財閥

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TCCグループの概要

TCC (英:Thai Charoen Corporation)は「チャーンビール」で有名なタイビバレッジを中核とするタイ王国の架橋系の新興財閥です。飲料系、不動産系、小売・卸系、保険・金融系、農業の5分野をメインにコングロマリット展開しています。セントラルグループCPグループRed Bullグループ(CTP)キングパワーグループと並ぶ5大財閥の一つ。

創業者で現会長のチャロン・シリワタナパクディー氏はタイの中国人家族に生まれ、中国南部からバンコクに移住した貧しい露天商の11人の子供の6人目として誕生。ウイスキーの独占的醸造権を手に入れた後、91年に現在の「タイビバレッジ」の前身である「ビアタイ」を設立し、格安ビール「チャーンビール」を投入してビール市場に参入。97年のアジア通貨危機以降は、積極的なM&Aを行い事業を急拡大。2000年には金融企業を買収し「TCCキャピタル」が誕生、翌年には消費財総合商社「バーリ・ユッカー」を傘下に加えました。近年はアセアン地域(特にシンガポールとベトナム)へ積極的なクロスボーダーM&Aを通じて事業規模を拡大しています。

また、シリワタナパクディー氏は米フォーブス誌の長者番付でタイ4位の大富豪であり、マンハッタン、ニューヨークの「プラザアテネ」タイの「オークラプレステージ」を含む、アジア、米国、英国、オーストラリアに50のホテルを所有しています。 シリワタナパクディー家は現在、タイで63万ライの土地を管理しており、王室財産管理局が所有する約21倍もの土地を保有する”不動産キング”です。

 

主要企業

タイビバレッジ(Thai Beverage)

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タイビバレッジはTCCグループの中核企業で、 緑に象マークのビール「チャーンビール」を製造販売を行うアルコール飲料メーカーです。ビール事業の売上は全体の40%を占め、単体での売上高は約6,100億円でシンガポール証券取引所に上場しており、時価総額は約1兆3,000億円。タイを代表するビールブランドとして競合のシンハーグループの「レオビール」と市場シェア首位を争っています。ビールのアルコール税率70%のタイでは、国全体の税収の約4%を占めています。海外ではスコットランド、ポーランド、アイルランド、中華人民共和国、フランス、ベトナムなどでビールやウイスキーを販売。

近年はASEAN及びメコン経済圏へ注力しており、傘下のベトナム・ビバレッジは2017年に国営のビールメーカー最大手で国内トップシェアを誇るサイゴンビール・アルコール飲料の株式54%を5,300億円かけて買収。また、ビール醸造部門だけを分社化し、シンガポール取引所に上場する計画を発表し、約10年で最大のIPOとなる可能性があります。

オイシグループ(OISHI)

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1999年に日本食レストランとしてスタートし、その後2006年にTCCが買収。単体での売上高は約430億円でタイ証券取引所に上場しています。お茶系飲料、日本食レストラン、日本食チルドパック、フードデリバリーなどを展開しています。緑茶ブランドの「Oishi」シリーズはタイ緑茶飲料業界でも40%のシェアを占める大ヒット商品です。日本食チェーンレストランではタイ国内で首位を誇り、「Oishi Eaterium」「Oishi Buffet」「Shabshi」など主要ショッピングモール内で営業しています。

TCC Land

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TCCランドは2000年初頭に設立され、オフィス、住宅、商業施設、ホテルなど商業開発を行うタイ最大の不動産開発会社の1つです。ショッピングモール「ゲートウェイ」、高級ホテル「オークラ・プレステージ・バンコク」、商業オフィス「パークベンチャーズ」、商業施設「アジアティーク・ザリバーフロント」などが有名。現在、約4,200億円を投じて開発中の大型複合施設「ワン・バンコク」はモールグループバンナー地区に建設中の「バンコク・モール」と並んで注目されています。タイ・ビバレッジの陰に隠れがちですが、AWCはタイ全土の土地の1%を保有する民間最大の土地保有者として大きな影響力を持っています。

アセットワールドAWCAWC

  • バンコク・マリオットマーキス・クイーンズパーク
  • ダブルツリー・バイヒルトンホテル・スクンビット バンコク
  • ヒルトンスクンビットバンコク
  • ル・メリディアン バンコク
  • シェラトン・サムイリゾート
  • バンヤンツリー・サムイリゾート

 

バーリユッカー(Berli Jucker/BJC)

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1882年創業の100年を越える歴史を有し、タイ証券取引場へ上場した最初の7社でもある消費財を中心とした商社です。単体での売上高は約5,000億円でタイ証券取引所に上場しています。2001年にTCCグループに加わり、現在は食品、消費財、ロジスティクス、書店などを幅広く展開。ハイパーマート「Big C」のタイ事業(ベトナム事業はセントラルGが保有)、最大手書店「Asia Books」 などが一般的に有名です。「BIG C」は仏カジノグループとセントラルGから買収し2017年に非上場化しています。海外では特にベトナム、カンボジア、ラオス、マレーシア、ミャンマーへ積極的に進出しています。

フレイザー&ニーブ(Fraser and Neave・F&N)

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1883年設立のシンガポールの食品、飲料、出版、不動産業界の複合企業です。単体での売上高は約1,500億円でシンガポール証券取引所に上場しています。アジア全域に不動産とソフトドリンク事業を展開していていましたが、2013年に当時アジア最大1兆8,000億の大型M&AでTCCが過半数株式を買収。F&N Retail ConnectionはMaxim’sとCoffeeConceptの合弁会社でタイの「スターバックスコーヒー」チェーンを展開しています。

 

企業概要

英語名 Thai Charoen Corporation
タイ語名 คำเตือน
本社 バンコク
創業年 1960年
創業者 蘇旭明(シリワタナパクディー家)
業種 飲料系・不動産系・小売卸系・保険・金融系・農業のコングロマリット
売上高 約兆円
従業員数 6万人
主要子会社 Thai Beverage・F&N・BJC
公式HP
SET銘柄
THBVE・BJC・SSC・OISH

 

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