タイ移住のメリット|日本人向けの生活・物価・仕事・医療・教育・税制の利点

タイ移住_メリット・デメリット_バンコク_日本人_タイランドピックス

最終更新日 2022年3月20日 by タイランドピックス編集局

一度きりの人生。人生設計の中で憧れの海外移住を計画する人は少なくはないでしょう。

日本人にとって海外移住は富裕層の特権だとは認識しがちですが、実は違います。観光立国のタイ王国は外国人に寛容で、古くから日本人の海外移住先として人気が高い国です。人口7,000万人のタイには常時4万人もの日本人が住んでおり、短中期滞在者も合わせると8万人ほど。特に、2012年頃からタイへの日本人移住者が年々増加しています。

タイ移住のポジティブな魅力について、生活、医療、教育、仕事、税制などの観点でご紹介します。

 

ストリートフードから多国籍料理まで揃う”豊富な食選択肢”

南北に長く、北部は山地、南部は海と豊かな自然に恵まれたタイには、多種多様な文化の影響を受け発展させた料理が多いです。タイは中食文化が主流であり、タイ料理を販売する屋台や露天を街のいたる所で営業しており、ご飯ものやヌードルなど一皿40〜60THB(130〜200円)で食べることができます。

世界屈指の充実した日本食天国

タイの日本食レストランは2000年頃から急増しており、日本食文化の浸透、価格帯の多様化が進んでいます。高級な割烹、懐石から、寿司、焼肉、ラーメン、居酒屋など大衆向け日本食、そして吉野家、大戸屋、モスバーガーといった有名チェーン店まで幅広い選択肢があります。日本食はタイ人にも人気が高く、タイ全土の主要大型デパートには必ずと言って良いほど日本食レストランチェーンが営業しています。バンコクとシラチャーにおいては個人経営の居酒屋、定食屋も多く日本人が作る家庭料理を食べることも可能です。

バンコクでは日本人が多いプロンポンとトンロー周辺に家庭用の日本食専門輸入店「フジスーパー」複数店舗あり、調味料からお菓子にいたるまで日本同様の食材を購入できます。バンコクとシラチャーは日本食事情が充実しており困ることはありません。一方で、他都市は事情が異なります。

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シーロムの歓楽街タニヤ通りにある日本食

 

医療

メディカルツーリズムを牽引する有名病院で高度医療を受けられる

タイの医療事情が先進国並に充実しているとは言えませんが、首都圏のファーストクラス病院は充実した医療施設、医療技術、宗教対応などのホスピタリティは定評があり、年間約350万人の外国人が医療観光に訪れる世界屈指のメディカルツーリズム大国です。タイにおける民間大手病院の設備や技術は欧米並みの水準といわれ、欧米や日本などの先進国で医療を学んだ医師が多数在籍しており、緊急時に手術が必要になった場合でも安心です。バンコク病院サミティベートスクンビット病院バムルンラード国際病院BNH病院、などはその筆頭です。

日本人医師常駐、日本語デスク設置の病院や日系クリニックがある

家族や自身が現地で病気やケガをした際に、頼りになるのは日本人医師のいる病院です。ケガや病気の場合も、日本とほぼ同様、或いはそれ以上のケアを受けることも可能です。バンコクではのバンコク病院バムルンラード国際病院の内科にはそれぞれ日本人医師が勤務しています。サミティベート病院に併設する日本人医療センターは日本人専用内科や専用健康診断センターを設置しています。

その他の国際病院や日系資本のクリニックは日本人医師は在籍していないものの、日本人医療通訳やコーディネータースタッフが常駐しており、予約から診察、治療、保険請求まで日本語でサポートしてくれます。加えて、バンコクには日本人をターゲットにしたポンサク歯科など歯科クリニックが10件ほどあり、日本の歯科大学を卒業し日本語が堪能なタイ人歯科医師や日本語医療スタッフが常駐する医院もあります。また、日本人薬剤師が常駐する薬局もあります。その他、パタヤ、シラチャー、チェンマイなど主要都市には国際病院チェーンの分院があり、日本語デスクや日本語通訳のサービスがあります。

タイ-バンコク-サミティベートスクンビット病院-Samitivej Sukhumvit Hospital-2タイランドピックス

トンローソイ49にあるサミティベートスクンビット病院-日本人専用医療センター

 

教育

全土で200校を超えるインターナショナルスクール

子供がいる場合は現地の外国人向け幼稚園や学校の教育事情は非常に気になります。タイの」インターナショナルスクール事情充実しており、タイ人富裕層は子息をインター校へ通わせることがスタンダードになっており、全土で200校を超える学校があります。特に、首都バンコクはスクンビットエリアバンナーを中心にインター校の数は160校を超え、世界的にも突出して多いです。カリキュラムが英国式・米国式・国際式の3つに分かれており、校舎や設備・外国人比率・英語力・学費・校風なども学校によって様々な選択肢があります。

インター校と一口に言っても、NISTPATANAなど欧米人率が高くネイティブレベルの英語力を基本とする本格派インター校から、日本人スタッフが在籍し英語補習を手厚く行うASB、タイ人富裕層が多く通いタイ人率が高い英国名門寄宿舎の姉妹校のシューズベリーハロウなど、学校によって学習環境が大きく異なります。

日本人学校・日本語幼稚園・学習塾も多い

タイには、泰日協会学校(バンコク日本人学校)と泰日協会学校シラチャ校(シラチャ日本人学校)の2校があります。 特にバンコク日本人学校は小学部2200名、中学部600名の生徒数、教員数を合わせると約3,000人の規模で、日本の学校がそのまま外国にあるような感じです。高等部が無いため、卒業生は日本に帰国して進学するか高校課程があるインターナショナルスクールへ通います。

また、バンコクには日本人専用、もしくは日本人教諭による日本語で保育を行う幼稚園が20園ほどあります。ASB日本人幼稚園アングロサクソン日本語幼稚園などインター校附属の幼稚部・幼稚園では、日本人の子供を受け入れながらも、インター校入学に適した内容を重視しています。

タイ-バンコク-エカマイ-セントアンドリューズ・インターナショナルスクール・バンコク St Andrews International School Bangkok-タイランドピックス

日本人人気の高いセントアンドリューズ・バンコク (エカマイ駅そば)

 

言語・人種

英語の壁が比較的低い

海外移住の大きな関門の理由の一つは言葉の壁です。タイはタイ語が公用語とは言え多民族国家で、多くの外国からの観光客、労働移民、駐在員を受け入れており外国人にもフレンドリーな環境が整っています。母国語を英語とする米国や英国のように、正しい英語を話さないと全くコミュニケーションが取れないと言う心配もありません。バンコク、シラチャーには日本人居住区があり、その界隈で活動する場合は日本語のみでも生活することも無理ではありません。しかし、外国人エリアや観光エリアから離れた場所ではタイ語が必須になります。

人種差別が無い

アジア全般に言えますが、白人至上主義が顕著な欧米諸国のように日本人が人種的差別を受ける事もありません。

 

物価・生活費

先進国に比べて物価が安い

今日では首都バンコクの物価は日本に徐々に近づいていることは確かですが、それでも尚、物価は殆どの分野で日本より安く、中でも 家賃、飲食費、交通費などが日本とは比べ物にならない位安いです。2021年の為替レートは1バーツ=3.5円で、市場物価は日本の約3分の1です

米マーサー社発表の2021年版「世界生計費調査・都市ランキング」で、首都バンコクは世界209都市中46位、東南アジアではシンガポールに次いで2位にランクインされています。また、アイプライス社の生活費レポートよれば、バンコクの1か月の1人当たり平均生活費(家賃・食費・交通費・光熱費)は1,061USD(約11万5000円)と算出されています。また、北部のチェンマイはバンコクより30%ほど生活費用は安いです。

幅広い住居選択肢・コスパの高い家賃相場

格安物件から超高級物件まで自分のステータスに見合った居住物件の選択肢が豊富な国です。企業派遣の駐在員、現地採用、ロングステイ、経営者、個人投資家など予算によって、居住エリア、物件グレード、家賃も開きがありますが、それぞれ見合った物件を探すこと可能です。審査、保証人などの特別な手続きはなく、デポジット2ヶ月分と初月家賃1ヶ月分を支払うだけで契約が可能です。抵のアパートやコンドミニアムには家具・家電等の生活に必要なものがついており、パスポートとスーツケース一つで生活を始めることができます

バンコクでは殆どの外国人は、コンドミニアムと呼ばれる高層マンションを賃貸、あるいは購入して住むことになります。予算に余裕のある方は最初からの購入するケースも多いです。

オンヌット駅近_コンドミニアム_Onnut_タイランド ピックス

オンヌットは家賃が安く10,000THBからジム・プール付きの駅近高層コンドミニアムに住める

 

交通インフラ

バンコクの電車交通網は高度に発達している

首都バンコクは公共機関が充実しています。高架鉄道BTS、地下鉄MRTは年々拡張されおり、バンコク首都圏にまで広がる鉄道網により、郊外から都心へのアクセスが今後より一層便利になっていくでしょう。今後はバンナーからスワンナプーム国際空港までのモノレールも建設される予定です。また、BTSは16THB(55円)、タクシーの初乗り運賃は35THB(120円)、バスは5THB(17円)からと格安です。

一方で、シラチャー 、パタヤ、チェンマイなどは公共機関はバスのみで、タクシーやバイクタクシー、ソンテウなどでの移動か、運転免許証を取得して自家用車かバイクを運転することになります。

日本・周辺国へのアクセスが優れている

世界中から旅客が集まる”アジアのハブ空港”のメリットを最大限に享受可能です。帰国しやすいので、突発的な用事ができたときも安心です。

オンヌット_タイランドピックス

近年日本人も多く住むオンヌットのスクンビット通りを走る高架鉄道BTS

 

日本人コミュニティ

人々の互助組織としての役割

タイ全土に住む日本人の数は、約7万6千人であり、米国、中国、オーストラリアに次いで世界第4位。上位3ヵ国は国土が広く複数の都市にまたがって邦人が滞在しているのに対して、タイに住む日本人は首都のバンコクに一局集中しています。よって、バンコクは世界的にみても最大規模の日本人コミュニティを有し、日本人間だけでビジネスが成立し、飲食店から不動産まで日本人向けサービスが充実しています。

コミュニティーが大きいので仲間を作る事も他国に比べて容易です。先住者の知恵やアドバイスを貰えるのは大変心強く、人々の互助組織としての役割を果たしています。得に、災害時やコロナ禍など有事においては、コミュニティの真価が発揮され一方で、プライベートでも仕事でも知り合いの知り合いで人間関係が全部繋がるほど密な人間関係があります。”日本社会の縮図”とも揶揄され、生活の負担になるケースもあります。

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日本語フリーペーパーが充実しており多種多様な情報を得られる

 

税金制度

所得税が日本より低い

タイの個人税は所得税のみが課されます。日本における地方税(住民税)はありません。しかし、個人所得税は日本同様に累進所得税制を取っており最大税率35%です。控除は少なく、日本と比べ給与水準が低いため日本と比べ相対的に累進がきつくなります。しかし、それでも給与所得の手取りは日本より多く残ります。

資産継承が日本より容易

タイには固定資産税が存在しないので、コンドミニアムを購入した場合はお得です。また、近年話題の仮想通貨の税金も一律15%と日本の最大55%に比べてかなり優遇されています。加えて、取引所内にある資産に対しては課税対象外ですので、利益確定しても口座に振り込ま無い限り課税対象になりません。

1億バーツ超の相続税課税になる不動産・有価証券・預金など対象資産を相続した相続人は10%、相続人が直系尊属または直系卑属の場合には、5%の相続税が課税されます。

UOB銀行_タイ_サートン本店_Privilege Banking_Wealth Banking_タイランドピックス

各商業銀行は富裕層顧客向けのVIPラウンジを設置している(写真はUOB銀行

 

タイ移住方法・条件

海外移住というのは、まず当該国にて合法的に定住可能なビザを手に入れること。現地の方と結婚して配偶者ビザを持っている人や、大学や語学学校に通う留学ビザの人、老後のロングステイビザの人もいますが、大多数はやはり駐在員、現地採用、経営者として会社を通してビジネスビザとワークパミット(労働許可証)を取得しています。また、近年は年齢関係なく5年から20年のビザを取得できるタイランドエリートの人気が高まっています。

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