最終更新日 2022年1月30日 by タイランドピックス編集局
ヨーロッパの永住権が取れるゴールデンビザをご存知ですか?
ゴールデンビザとは、不動産などへの一定額以上の投資により発行される長期居住ビザプログラムで、永住権や市民権の申請可能な国もあります。
昨今のコロナ禍、カントリーリスクを考えてを検討・取得する人が増えています。特に、ヨーロッパの場合、EUのシェンゲン圏全域でビザなしの渡航が可能となるため、世界各国の富裕層や投資家が注目しています。
ゴールデンビザプログラムを提供している欧州諸国はスペイン・ポルトガル・ギリシャ・イタリア・マルタ・スイス・オーストリア・ベルギー・アイルランド・キプロスなどあります。
今回は、その中から永住権を申請できるポルトガル、マルタ、スペイン、ギリシャのゴールデンビザ取得について解説します。
ポルトガル
ポルトガル・ゴールデンビザ
2012年にスタートしたポルトガルのゴールデンビザは、50万ユーロ(6,500万円)以上の不動産投資を条件に、5年後以降に永住権や市民権の申請が認めらるプログラムです。バランスに優れヨーロッパで一番人気の高いゴールデンビザです。
特徴
- 家族3代まで同時に申請可能
- ポルトガルの居住実態に関係なく永住権を取得可能
ビザ申請条件
- 50万ユーロ以上の不動産投資
- 都市再開発地域にある築30年超でリノベーションを行う中古物件に投資する場合は、35万ユーロ以上の投資
居住条件
- 年間平均7日の滞在実績。更新後は2年間を通して14日間の滞在要件を満たすのみ
永住権と市民権
- ポルトガルの居住実態に関係なく、5年後に市民権を申請可能。居住権を5年間保有したに永住権を申請可能
マルタ
マルタ・ゴールデンビザ
2017年にスタートしたマルタのゴールデンビザは、政府の条件に適合する不動産に5年以上投資あるいは賃貸することで、申請・居住が可能となる永住ビザプログラムです。21年に条件緩和され人気が高まっています。
特徴
- 不動産の購入と賃貸の双方が条件として認められる
- 家族4代が同時に居住権を取得可能
- シェンゲン協定の地域(EU26ヵ国)でビザ無し移動可能
ビザ申請条件
- 年間収入が15万ユーロ(2,000万円)以上、あるいは保有資産が50万ユーロ(6,500万円)以上あると証明できること
- 不動産の購入:下記の地域以外であれば35万ユーロ以上、ゴザ島/マルタ島南部であれば30万ユーロ以上の不動産を購入と28000ユーロ支払い
- 不動産の賃貸:下記の地域以外であれば年間賃料1万2,000ユーロ以上、ゴザ島/マルタ島南部であれば1万ユーロ以上の不動産の賃貸と58000ユーロ支払い
資格要件
- 年間収入が15万ユーロ以上、あるいは保有資産が50万ユーロ以上あると証明
- マルタ政府に
34万ユーロを納入すること(返済されない) - マルタの非営利団体に2,000ユーロの寄付(返済されない)
居住条件
- 年間最低滞在日数などの制限なし
永住権と市民権
- 国内の不動産に5年以上投資あるいは賃貸すること
スペイン
スペイン・ゴールデンビザ
2013年にスタートしたスペインのゴールデンビザは、50万ユーロ以上の不動産に投資することで、申請・居住が可能となるプログラムです。当初は1年間滞在でき、その後も投資を維持していると2年ごとに更新可能で、最終的には永住権も申請可能となります。。
ポルトガルやマルタに比べるとやや敷居が高いですが、大変人気です。
特徴
- 家族3代まで同時に申請可能
- 購入者本人が100%の株式を保有している場合、法人名義でもゴールデンビザ申請可能
- 居住権を5年間保有した後に永住権が発給可能
- シェンゲン協定の地域(EU26ヵ国)でビザ無し移動可能
ビザ申請条件
- 50万ユーロ以上の不動産投資(複数合算可)
- 十分な収入証明(月収で本人2149.6ユーロ、家族1人につき537.4ユーロを加えた額以上の収入)
- ※不動産投資以外の投資条件例
- ・スペイン国債購入(200万ユーロ以上)
- ・スペイン企業の株式購入(100万ユーロ以上)
- ・スペインの金融機関への預金(100万ユーロ以上)
居住条件
- 年間最低滞在日数などの制限なし
永住権と市民権
- 更新期間も含め合計10年間スペインに居住すれば永住権を申請可能
ギリシャ
ギリシャ・ゴールデンビザ
2014年にスタートしたギリシャのゴールデンビザは、25万ユーロ以上の不動産投資を維持することにより何回でも更新可能な5年間の永住権プログラムです。
特徴
- 地中海各国の中で最安値のゴールデンビザ
- 家族3代まで同時に申請可能
- 当初から5年間の永住権が付与(更新は無制限)
- シェンゲン協定の地域(EU26ヵ国)でビザ無し移動可能
ビザ申請条件
- 25万ユーロ以上の不動産投資
居住条件
- 年間最低滞在日数などの制限なし
永住権と市民権
- 当初から5年間の永住権が付与
今回はヨーロッパのゴールデンビザを紹介しました。タイをはじめとした東南アジアではロングステイビザなど長期居住ビザがあるものの、永住権や市民権が付与されるためは非常に条件が高く現実性に乏しいのが現実です。なので、海外の永住権を希望される方で、英語に抵抗がなく、欧州の生活が好きな方は是非、ゴールデンビザを検討する価値が高いです。
一方、日本人に大人気の東南アジアのタイでは「タイランドエリート」と呼ばれる、最大20年滞在可能なビザプログラムがあります。不動産投資はもちろん、収入・年齢・語学力など一切条件がない会員権を購入する世界的にも珍しいタイプのビザです。