タイのインターナショナルスクールガイド

タイのインターナショナルスクール事情を解説します。

タイは、国際都市バンコクを中心に外国人居住者数が多いこともり、全国で約200校のインターナショナルスクールがあります。また、教育の国際化、多様化、英語教育への意識の高まりにより、幼児期からインター校への入学を選択するタイ人家庭も多く、それに伴いその数は年々増加しています。

タイのインター校の特徴

タイのインターナショナルスクールの対象年齢は、多くの学校で2歳〜18歳までとなっており、日本で言えばプレ保育(4年保育)〜高校生に該当します。

8月から新学年が始まりますが、駐在が決まった日本人の親がいる場合、編入時期は新学期に合わせる必要はありません。とはいえ、小学校入学のタイミングや、新学期、新学年が始まるタイミングで編入する方が子供にとっては良いでしょう。小学生以上の場合は、編入にあたってある程度の英語力を求めるスクールもありますが、幼稚園であれば、英語力がなくても編入難易度が低く、英語力を高めながら上の学年へと進むことが可能です。

200校のインター校

首都バンコクとその近郊に約160校、タイ全土に約200校のインターナショナルスクールがあります。世界的に見ても学校数が多く、英国系・米国系・国際系と大きく3つの教育カリキュラムに分かれており、お子さんにとって幅広い選択肢があります。

学費はピンキリ

インター校の中でも学費は様々です。敷地や施設が古いローカル路線の低価格の学校、立地や施設に恵まれた日本人駐在員の子息も多い中価格帯の学校、そして豪華で最新式施設を備える英国名門校の姉妹校や御三家と呼ばれるTOP校など高価格帯の学校に分かれています。

本格派インター校はごくわずか

タイのインター校は英語環境に差があります。西洋人生徒の割合が多く英語ネイティブの環境がある本格化インター校と、生徒の殆どがタイ人裕福層の子息が多いステイタス校に分かれています。実は、欧米ネイティブの生徒に混じって、本当の英語環境で学べる学校は一握りです。

タイのインター校の教育プログラム

IB(国際バカロレア)

国際バカロレア機構が提供・認定する、国際的な教育プログラムであり、世界的な大学の入学資格または受験資格として受け入れられています。IBは学年によって3つの過程に分かれていますが、16歳~19歳で所定のカリキュラムを2年間履修した上で、最終試験で所定の成績を収めると、国際的に認められる大学入学資格である国際バカロレア資格(IBディプロマ)を取得できます。イギリス圏の大学を目指していない場合、IBが有利です。

IGCSE

インターナショナルスクールの生徒を対象とした、イギリスの義務教育修了(日本の高校卒業に相当)の資格です。英国系インター校でセカンダリーのYear10~11の2年間で学習、Year11の最後に受験します。必修科目が3科目、選択科目がカテゴリー別にあり、これらを選択して勉強しする特徴があります。イギリス圏の大学を目指す場合は、IGCSEやA-Levelが有利です。

国際系

アメリカやイギリスの教育プログラムを採用する学校も多いです。

タイのインター校の学費

中進国なので物価が安い印象が先行するタイですが、インターナショナルスクールの学費は年々高騰しており、幅広いのが特徴です。一般的に、人気の名門校や教師陣のレベルや学校設備が充実した学校は、学費が高いです。低学年で年間200万円〜、高学年だと300年〜かかります。授業料に加えて、入学金、施設利用料、教材費、給食費、スクールバスなども加わります。

駐在員として赴任した場合、日本人学校、あるいは配偶者の母国の学校への入学だと、授業料は全額負担してくれる場合が多いです。一方、インター校となると、会社の方針よって全額負担、半額負担、一部補助金など様々です。一般的にタイのインター校へ通わせる場合、費用の総額は以下の通りです。自己負担の場合は、タイバーツと日本円の為替の影響も大きく受けるので入念な準備が必要です。

TOPスクール(御三家+1)

タイ全土にあるインター校の中でも歴史、学業実績、進学実績、そしてブランド力などからTOP校と認識されている学校を紹介します。

一部では御三家と呼ばれる「NIST」「バンコク・パタナスクール」「ISB」の3校は英語ネイティブが基本で、欧米系の生徒が70〜80%を占めている本格的なインター校です。これらの学校は欧州、米国など主要地域のトップ大学への進学実績が豊富です。また、いずれの学校も学費の高さも最高峰で、高学年になると年間300〜350万円ほどかかります。NISTはアソークの街中に、パタナはBTSバンナー駅近くに、ISBは隣県ノンタブリーの山中にキャンパスがあります。

また、これらの学校に追随して近年進学実績を伸ばしているのが英国の名門校「ハロウ」です。こちらはタイ人富裕層の子息が中心ですが、地元の優秀な学生を集めています。キャンパスは緑豊かなドンムアン空港近くにあり、広大な敷地面積を誇ります。

一流校

タイで一流と見なされる上位校を紹介します。ここで言う一流の定義は、国際ブランド力やキャンパスの充実度などを指標にします。

基本的にはイギリスの名門ボーディングスクール(寄宿学校)の姉妹校がこの辺のランクに該当します。英国ではTOP9校”ザ・ナイン”に数えられ、450年以上の伝統と革新を兼ね備えた名門校「ラグビー」、上品な校風とタイ最古の寄宿学校と知られ抜群の学業実績を誇る「リージェント」などが有名です。

主要なIBカリキュラム校

イギリスや北米の主要大学を目指す場合は、IB(国際バカロレア)卒業資格を持つ入学希望者に対して非常に好意的な理由もあり、タイでもIBカリキュラムのインターナショナルスクールが人気です。

日本人に人気のインター校

日本人家族が多く暮らすバンコクには、日本人学生比率が高いインター校がいくつかあります。

日本人生徒にとってのインター校は、駐在員の子息が多いためキンダーガーデン(幼稚園)とプライマリー(小学生)が中心という特徴があります。バンコクの日本人居住区スクンビットエリアに位置し中堅レベルの「アングロシンガポール」「バンコクプレップ」「セントアンドリューズ」「ウェルズ」などは、通学のし易さ、英語の学習サポート、第三言語としての日本語学習、日本語アドミッションなどの理由で人気が高いです。

低学年の教育で重視されるのが英語に加えて母国語の日本語教育です。どの学校も第一言語に英語、第二言語にタイ語、第三言語に日本語(選択式)という言語カリキュラムになっていますが、日本語の学習進度は様々。中でも「アングロシンガポール」は日本の文科省の教育要綱に沿って、日本と同じ教科書、日本と同じ学習速度で進めるなるど日本語に注力しています。

学費が安いインター校

個性や多様性を尊重する異文化コミュニティで学べるインターナショナルスクールでは、対話力や国際的感覚を身につけることから自己肯定感もあげられる傾向があります。そのような特色を持つ学校の中でも、比較的最適価格で通えるスクールがあります。学費が安い学校はキャンパスの式面積や施設充実度が大手に比べて劣りますが、海外からの母子留学や地元の中流階級で教育熱心なタイ人家庭の受け皿となっています。

バンコクでは、トンローの「トリニティ」、エカマイの「EIS」、オンヌットの「ウェルズ」などは好立地にありながら、高学年でも学費を安く抑えることが可能な学校の代表格です。

タイのインターナショナルスクール探しの強い味方

タイのインター校事情に精通した”教育の専門家”のサポートの元、貴方にあった学校さがしができます。